久留米大学特任教授 古賀幸久 の考える、これからの生き方論。
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自分を大事にするということ

#21 2020年1月8日

「自分を大事にすること」は「他人を大事にすること」である

 「自分を大事にする」ということは、自分の自分らしい個性や生きがいを大事にし、尊重するということです。個性や生きがいは自分で発見することはできます。しかし、人が社会的な存在である限りにおいて、自分だけで守り続けていくことは困難です。「自分を大事にする」ことを実現するためには他人からも大事にされることが必要です。それは、他人が「自分を大事にする」ことを認め、尊重してくれることです。同時に、他人から自分が尊重されるためには、自分が他人を尊重し、大事にすることが求められます。つまり、自分を大事にしたいのであれば、他人も同様に大事にすることが大切になります。「自分を大事にする」ことは「他人から大事にされること」であり、そして「他人を大事にすること」です。

「自分を大事にして生きる」ことは社会的な責任でもある

 このことは、自分と他人のそれぞれの関係する人との間においてもあてはまります。例えば、「自分の家族や友達を大事にする」ことは、「他人の家族や友達を大事にすること」が必要です。自分の家族や友達を大事にできないものが、他人の家族や友達を大事にすることはできないということになります。このように関係を拡大していけば、結局、「自分を大事にする」ということは、自分と関係のある人々を大事にするのみならず、その人々それぞれが関係を持っている人々を同時に大切にするということになります。

自分という存在は社会的にも大事な存在である

 自分を大事にして生きることは、自分の存在が社会的にも大きな責任を持っているということであり、また、社会的にも大事な存在であるということを物語っています。
 このような趣旨から、あらゆる異文化間の関係における相互尊重と共存が必然的に求められている意味を理解することができます。自分を大事にするということは他のあらゆる存在を尊重し、互いに認め合い、共感しあうことです。あらゆる存在が個性的、社会的な意味と意義を持ち、それぞれの個性的な存在が社会的生活の中で関係を持ちながら生きていくことが必然的に求められているのです。自分を大切にするエネルギーである自己発見や自己実現もこのような社会的関係の中において意味が存在しています。

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